メンタルヘルス

抗うつ薬ランキング「一番効くのは?」「よく処方されるのは?」「飲みやすいのは?」

 

ここでは、抗うつ剤の「効果」「飲みやすさ」「処方数」についてのランキングを紹介しています。(2019現在)

このページを検索した人の多くは、現在うつ病で病院に通っている方だと思います。

はじめにお断りしておきますが、精神薬の使用を否定しませんが、安易に抗うつ剤を飲むこともおすすめしていません。

 

 

日本では15人に1人が生涯に1度はうつ病にかかる可能性があると報告されています。

※川上 憲人:精神疾患の有病率等に関する大規模疫学調査研究:世界精神保健日本調査セカンド 厚生労働科学研究費補助金(障害者対策総合研究事業) 総合研究報告書:2016

 

うつで病院に行くと、かなりの確率で抗うつ薬を処方されます。

 

この抗うつ薬には実にたくさんの種類があり、定期的に臨床比較試験が行われていて、効果や飲みやすさについてランキングが発表されます。

 

それぞれに特徴がありますし、効果の実感はそれぞれの体質でも変わってくるものですが、どうせなら一番効果があるものを選びたいですよね。

 

そこで今回は抗うつ剤に関する「効果」「飲みやすさ」「処方数」のデータをご紹介します。

 

抗うつ薬ランキング「効果」「飲みやすさ」

京都大や英オックスフォード大などの研究グループは、主要な21種類の抗うつ剤について、2016年までに世界で行われた効き目に関する比較臨床試験のうち、科学的信頼度が高いと判断した522試験(非公表を含む)の結果を分析した。

効果 薬の名前 商品名 飲みやすさ
1位 ボルチオキセチン ※日本では臨床試験中 1位
2位 エスシタロプラム レクサプロ 3位
3位 ブプロピオン 9位
4位 ミルタザピン リフレックス、レメロン 8位
5位 アミトリプチリン トリプタノール 13位
6位 アゴメラチン 2位
7位 パロキセチン パキシル 7位
8位 ベンラファキシン イフェクサー 11位
9位 デュロキセチン サインバルタ 16位
10位 ミルナシプラン トレドミン 10位
11位 セルトラリン ジェイゾロフト 5位
12位 ネファゾドン 12位
13位 シタロプラム 4位
14位 クロミプラミン アナフラニール 17位
15位 フルボキサミン デプロメール、ルボックス 14位
16位 フルオキセチン 6位
17位 トラゾドン レスリン、デジレル 15位
18位 レボキセチン 18位

 

効果と飲みやすさの両方で1位だったのが「ボルチオキセチン」という薬ですが、日本では臨床試験中です。

武田薬品がブリンテリックスという名前でアメリカで販売しています。

 

効果で2位になったレクサプロはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類される抗うつ剤になります。

飲みやすさも3位なので、効果と飲みやすさが両立していると言えますね。

 

◆ レクサプロの特徴は?

<ベネフィット>

・効果と副作用のバランスが良い

・1日1回の服用で効果が期待できる

・有効用量まで増量しやすい

・離脱症状が比較的少ない

 

<リスク>

・胃腸障害が多い

・心電図異常(QT延長症候群)の注意喚起がある

などです。

※どのお薬でも多かれ少なかれQT延長は認められ、とくにレクサプロが多いわけではありません。

ただし注意喚起されている以上は気をつける必要があります。

 

◆ レクサプロの副作用

レクサプロの副作用で多いのが、

・眠気
・胃腸障害
・頭痛
・性機能障害

などです。

本来は眠りが浅くなる副作用がありますが、実際には眠気を感じる方が多いです。

レクサプロで特に多い副作用は胃腸障害です。

・悪心
・嘔吐
・下痢
・便秘

などで、悪心(吐き気、気持ち悪くなる)を訴える方はたくさんいます。

レクサプロによる胃腸症状は飲み始めがピークで、徐々に慣れていくことが多いです。

 



抗うつ薬処方ランキング

次は実際にどの薬が一番処方されているのかを見てみましょう。(データ:医薬情報)

データは”うつ病で処方されている薬”ですので、抗うつ剤だけではありません。

※同じ薬で分量が違うものは除いています。

この記事を編集した時点でのデータです。

順位 薬の名前 薬の種類
1位 サインバルタカプセル20mg SNRI
2位 レクサプロ錠10mg SSRI
3位 リフレックス錠15mg NaSSA
4位 デパス錠0.5mg 抗不安薬
5位 ロラゼパム錠0.5mg 抗不安薬
6位 ソラナックス0.4mg 抗不安薬
7位 フルニトラゼパム錠1mg 睡眠導入剤
8位 メイラックス錠1mg 抗不安薬
9位 アルプラゾラム錠0.4mg 抗不安薬
10位 トラゾドン塩酸塩錠25mg 抗うつ薬
11位 ベルソムラ錠20mg 不眠症治療薬
12位 エビリファイ錠3mg 非定型抗精神病薬
13位 マイスリー錠5mg 睡眠導入剤
14位 ロフラゼプ酸エチル錠1mg 抗不安薬
15位 リーゼ錠5mg 抗不安薬
16位 パキシルCR錠12.5mg SSRI
17位 ブロチゾラム錠0.25mg 睡眠導入剤
18位 ジェイゾロフト錠25mg SSRI
19位 ロゼレム錠8mg 不眠症治療薬
20位 ルネスタ錠2mg 睡眠導入剤
21位 トリプタノール錠10 三環系抗うつ剤
22位 ワイパックス錠0.5 抗不安薬

 

いかがでしょうか?

先ほどの効果ランキングで2位だったレクサプロ、4位のリフレックス、9位のサインバルタが上位3に入っています。

現在の主流はSSRI、SNRI、NaSSAですので当然と言えば当然かもしれません。

 

こうして見ると抗うつ剤の他に抗不安薬や睡眠薬がたくさん使われていることがわかりますね。

抗うつ剤だけでは効果が実感できないため抗不安薬を一緒に処方されることは多いです。

抗不安薬は効き目を体感しやすい反面、依存しやすいお薬です。

依存しやすいということは離脱症状も出やすくなってしまいます。

 

いくら医者に処方されたからといって、まるっきり安心して飲むのは注意が必要です。

よく話を聞いて、ベネフィット・リスク(メリット・デメリット)、副作用などを確認し、十分に納得した上で服用しましょう。

 



うつ病は薬に依存しているだけでは治りません

今これをご覧になっている方の中には、「もっと効く薬があるんじゃないか」と調べている人もいるかもしれませんね。

 

確かに薬を変えれば一時的に効果を感じられることもあります。

 

しかし、抗うつ剤や抗不安薬はうつ病そのものを治す薬ではないんです。

 

薬だけでなく、「規則正しい生活習慣」「運動療法」「バランスのとれた栄養」を実践しない限り良くなりません。

 

仮に「薬だけで良くなったよ」という人がいても、再発する割合が非常に多いです。

 

うつ病を根本から改善し、再発させないためにもお薬以外の治療を合わせて行うようにしましょうね。

 

しっかり治してしまえば、また以前のようす何でもできるようになります。

仕事もバリバリできますし、趣味を楽しんだり旅行に行くことだってできるんです。

薬で一時だけ楽になってもそれは治ったことにはなりません。

 

正しい改善法を実践して、本来の元気な身体を取り戻してください♪

 

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よろしくお願いいたします ~ココロデザイン カウンセラー「K」~

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このコラムを書いた人

フリーランスカウンセラー:「K」

病院での臨床経験は約20年。
自身も重度のうつで3年間寝たきり生活を経験。
現在はフリーのカウンセラーとして活動中。
主にメンタル疾患、職場の悩みなどの相談を解決します。

 

 

シリーズ ~うつ病~  👇

PART1:うつが治らない人の特徴は?スマホをいじっている人は絶望的!「対処法教えます」

PART2:うつ病になったあなたの苦痛を少しでも減らす為にやって欲しいこと

PART3:うつの正しい過ごし方「テレビを観てゴロゴロしてたら絶望的!治す為に必要なのはコレ」

 

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→健康な人が抗うつ剤を飲んだらヤバい?「メリットなし。危険なだけ」

→「抗うつ剤は副作用で太る」のは本当?太りやすい抗うつ剤の種類と対処法

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