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便秘がひどいと苦しくて辛いですよね。
イライラしたり、集中できなくなったり、気持ち悪くなったり・・・
特にうつ・統合失調症・自律神経失調症などで精神薬を飲んでいる方は、腸の蠕動運動が鈍くなって便秘を起こしやすいです。
私も今では毎日スッキリなのですが、薬を飲んでいた頃は酷い便秘に悩まされ、下剤がないと生きていけない感じでした。
この記事ではうつ病や統合失調症、自律神経失調症に関する便秘をまとめました。
主に、
- うつ病や統合失調症の人はなぜ便秘になりやすいのか?
- 向精神薬(抗精神病薬、抗不安薬、抗うつ薬など)で便秘になる原因、メカニズム
- 下剤を使うデメリット&注意点
- 便秘の予防&解消法
についてお話していきます。
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Contents
うつ病や統合失調症の人が便秘になりやすいのはなぜ?
うつ病や統合失調症を患っている方が便秘になりやすいのは理由があります。
原因はざっくり言うと次の6つです。
1.向精神薬の副作用
2.向精神薬の副作用を抑えるための抗パーキンソン病薬による副作用
3.ストレス、生活リズムの乱れで自律神経が狂う
4.運動不足
5.食生活の偏り
6.女性はそもそも便秘になりやすい
それぞれ詳しく説明していきます。
1.向精神薬の副作用で便秘になる「便秘になりやすい向精神薬ランキング」
うつ病や統合失調症に対するお薬全体を「向精神薬」と言います。
向精神薬とは、脳に作用して精神機能に影響を及ぼす薬物の総称です。
向精神薬には以下のものがあります。
・抗うつ薬(主にうつ病の治療薬)
・抗精神病薬(主に統合失調症の治療薬)
・抗不安薬(主に神経症、うつ病の治療薬)
・睡眠薬(主に眠れない人の治療薬)
向精神薬は、自律神経の副交感神経を抑制する作用があります。
これを抗コリン作用と言います。
副交感神経が抑制されると腸の蠕動運動が鈍くなります。
その結果便秘になってしまいます。
特に統合失調症の方に処方される「抗精神病薬」やうつ病で処方される「抗うつ薬」で便秘が起きやすいです。
向精神薬の中でも特に便秘が起きやすいものがあります👇
💊便秘になりやすい向精神薬ランキング💊
※あくまでも統計と臨床での使用率を総合したものです。体質や個人差があるのでこれらの薬を飲んだら絶対便秘になるという訳ではありません。
・参考文献:1)Science of Kampo Medicine 漢方医学2017vol41 2)今日の治療薬2017 3)治療薬マニュアル2020
・参考データベース:KEGG MEDICUS
第1位 クロザピン(商品名:クロザリル)
クロザピンは非定型抗精神病薬です。
「あまり聞いたことがない」「今まで処方されたことがない」という方も多いかと思います。
クロザリルは、治療抵抗性統合失調症に対して使われる薬です。
『治療抵抗性統合失調症』というのは、今まで色々な抗精神病薬を使ってみたけど症状が十分に良くならなかったケースです。
何でもっと使われないの?
クロザピンには、『無顆粒球症』という重い副作用が起きる可能性があるためです。
顆粒球は、血液中にある細胞で、身体を細菌の攻撃から守ってくれるものです。
したがって顆粒球の数が減ってしまうと、感染症にかかりやすくなってしまいます。
そこで現在はクロザリルを使用する場合、病院・医療関係者・患者さんは、あらかじめCPMS(クロザリル患者モニタリングサービス)というシステムに登録を行うことが義務付けられています。
CPMはクロザリルを使っている患者さんに対して適切な頻度で検査が行われ、安全に使用されているかを常にチェックするものです。
では続きをご覧ください。
第2位 ベンラファキシン塩酸塩(商品名:イフェクサー)
ベンラファキシンはSNRIに分類される抗うつ剤です。
SNRIとは「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」のことです。
ざっくり言うと、セロトニン・ノルアドレナリンの働きを高めて、うつ症状や不安症状を改善させようとする薬になります。
ベンラファキシンの副作用で多いのが、
- 悪心
- 腹痛、膨満、便秘などの胃腸症状
- 傾眠
となっており、便秘が出やすい薬です。
第3位 イミプラミン(商品名:トフラニール、イミドール)
イミプラミンは三環系抗うつ薬の一つです。
三環系抗うつ薬は一番古くからある抗うつ剤です。
その中でもイミプラミンは第1世代のもので、1950年代に発見されました。
日本でも1959年に発売され、 今でも臨床の場で使われ続けています。
ただし「副作用が出やすい」という特徴があり、初診の方に最初から処方されることは少ないです。
イミプラミンの副作用で多いのが、
- 便秘
- 口の渇き
- ふらつき、眠気
- 体重増加
となっており、便秘がおこる頻度が高い薬です。
イミプラミン(トラフニール、イミドール)と同じ第1世代の三環系抗うつ薬にはアミトリプチリン(トリプタノール)やクロミプラミン(アナフラニール)があります。
アミトリプチリン(トリプタノール)の副作用で多いのは、
- 口渇
- 眠気
- 振戦等のパーキンソン症状
- 眩暈
などで、便秘の頻度は0.1〜5%未満となっています。
クロミプラミン(アナフラニール)の副作用で多いのが、
- 口渇
- 眠気
- 立ちくらみ・めまい・ふらつき
- 食欲不振
などで、便秘の頻度は0.1〜5%未満、下痢の頻度が0.1%未満となっています。
第4位 デュロキセチン(商品名:サインバルタ)
デュロキセチンは、SNRIに分類される抗うつ剤で、一般名はサインバルタです。
「サインバルタ」はうつ病で治療中の方なら一度は耳にしたことがあるかも知れませんね。
デュロキセチンの副作用で多いのが、
- 便秘、下痢、膨満などの胃腸症状
- 頭痛
- 性機能障害
となっており、便秘が出やすい薬です。
また、便秘は薬の飲み始めに起きやすい傾向があります。
第5位 ブロナンセリン(商品名:ロナセン、ブロナンセリン錠など)
ブロナンセリンは、非定型抗精神病薬です。
非定型抗精神病薬の中でもSDA(セロトニン・ドーパミン拮抗薬)に分類されています。
SDAはドパミンだけでなくセロトニンもブロックする働きがあります。
主に統合失調症の、
・幻聴や妄想といった陽性症状
・陰性症状(意欲減退や感情鈍麻)や認知機能の改善
に効果が期待できるとされています。
ブロナンセリンの副作用で多いのが、
- パーキンソン症候群
- プロラクチン上昇
- 便秘
- 食欲不振、悪心
となっており、便秘が出やすい薬です。
一般的に便秘の副作用が出る頻度が高いものです。
2.抗パーキンソン病薬による副作用で便秘になる
抗パーキンソン病は抗精神病薬であらわれる副作用を和らげるための薬です。
精神科でよく出されるのは、
- アキネトン
- タスモリン
- ピレチア
などです。
ところが、この抗パーキンソン病薬の副作用で便秘になってしまうことがあります。
ややこしい~
抗精神病薬の代表的な副作用が錐体外路症状(EPS)です。
基本的に抗精神病薬はドーパミン(dopamine)という神経伝達物質を抑えることで、幻聴や妄想を改善させます。
ですが、ドーパミンの働きを抑えてしまうと色々な副作用が出てしまいます。
例えば中脳の黒質という部分では、ドーパミンの働きで身体の運動の細かな調節を行ってくれています。
しかし抗精神病薬の作用でドーパミンが抑えられると調節機能がきかなくなって、
●手や指の震え
●筋肉のこわばり
などが出現します。
こういう症状を薬剤性パーキンソニズムと呼びます。
ドーパミンが過剰に抑えられることで他にも、
- 遅発性ジスキネジア(身体が勝手に動いてしまう)
- アカシジア(足がムズムズする、ソワソワしたりする)
- ジストニア(筋肉が異常に動いたり、こわばってしまう)
などの副作用が出ます。
これらをまとめて「錐体外路症状」と呼びます。
そして錐体外路症状を和らげるために使われるのが「抗パーキンソン病薬」です。
この薬は、副交感神経を刺激するアセチルコリンという神経伝達物質の働きを妨げることで錐体外路症状を改善します。
ですが副交感神経の働きが過剰に抑えられることで、
- 口が渇く
- 便秘
- おしっこが出にくい(尿閉)
などの副作用が出てしまうのです。
副作用を抑えるための薬で副作用が出るのはツライですよね。
ですので現在は錐体外路症状を起こしにくい薬を使ったり、量を調節したりして、なるべく抗パーキンソン病薬の使用を減らす治療が推奨されています。
3.自律神経が狂って便秘になる
気持ちのいい排便をするには腸の働きが重要になります。
そして腸の動きには『自律神経』が大きく関わっています。
自律神経とは、循環器や消化器、呼吸器などの活動を自動的に調整してくれるものです。
自分の意思とは無関係に24時間働き続けます。
自律神経には、
・活動時や日中に優位になる「交感神経」
・安静時や夜に優位になる「副交感神経」
があります。
「交感神経」が優位な時⇒ 腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が減る
「副交感神経」が優位な時 ⇒ 腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が活発になる
●ストレスで自律神経が狂う●
人間の体はストレスがかかると交感神経が活発に働くようにできています。
交感神経が優位になると腸の動きが鈍くなり便秘につながります。
また、腸は「第2の脳」と言われるように神経細胞がたくさんあり、脳と腸はお互いに影響しあう関係になっています。
この関係は『腸脳相関』と呼ばれ、脳に受けたストレスは腸に悪影響を及ぼし、腸の不調は脳に精神的なストレスを与えます。
現在うつ病を患っている方は、
- ストレスに反応しやすい
- 自宅療養をすると昼夜逆転しやすい
といった状況にあります。
いずれも自律神経を狂わせ、便秘の原因になります。
自宅療養中に夜中まで起きて、昼まで寝ていては自律神経システムが崩壊しますよ!
身体がだるくて大変だと思いますが、、、
療養中こそ時間割を作って規則正しく生活しましょうね♪
4.運動不足
うつ状態になるとベッドから出るのも辛いですよね。
外に出て運動するなんてとんでもない話です・・・
ですが運動不足だと腸への刺激がなくなるので便秘になります。
また、運動不足でも自律神経が乱れますので結果的に便秘になりやすくなるのです。
5.食生活の偏り
食べるものが偏ると便秘になりやすいです。
- 偏った栄養素ばかり摂っている
- ジャンクフードばかり摂っている
- 食べる量が少ない
…etc.
例えば、タンパク質ばかりで炭水化物を摂らないと便秘になります。
具体的に言うと、
肉や魚、卵などの動物性タンパク質ばかり食べて、ご飯や食物繊維を食べないと便秘になります。
糖質制限でお米やパンを食べない人は要注意です。
動物性タンパク質は非常に吸収が良いので、便の量が少なくなります。
便の量が少ないと腸を進むスピードが遅くなります。
すると腸が水分をどんどん吸収するため便が硬くなります。
その結果便秘になりやすいのです。
また、ファストフードやジャンクフード、菓子パンばかり食べていても、腸内環境が悪化して便秘になりやすいです。
うつ状態で食欲がない方もいらっしゃるかと思います。
ですが食事量が少ないと作られる便の量も少なくなりますので、便が排出されづらくなり便秘を引き起こします。
きっちり栄養管理する必要はありませんが、
・タンパク質(肉、魚など)…沢山摂る
・炭水化物(米、パン、うどん、パスタなど)…適度に摂る
・食物繊維(野菜、きのこ、こんにゃくなど)…多めに摂る
・ミネラル(玄米、良質な塩、にがり、硬水など)…適度に摂る
という感じでアバウトでもいいので、まんべんなく食べましょう。
6.女性はそもそも便秘になりやすい
女性はそもそもホルモンバランスの影響で便秘になりやすいです。
排卵後~生理前に分泌される「黄体ホルモン」には、体内に水分をため込んで腸の働きを抑える働きがあります。
そのため生理前は便秘が起こりやすくなります(妊娠中も)。
また、筋肉量の少ない女性は腹圧をかける力が不足して便が排出しづらい場合があります。
以上の6つがうつ病や統合失調症を患っている方が便秘になりやすい理由です。
この中でも一番影響が強いのが「向精神薬・抗パーキンソン薬」です。
ただ、便秘対策として向精神薬と一緒に下剤をもらっている方も多いのではないでしょうか?
それでいいんじゃない?
下剤というのは毎回続けて飲むお薬ではありません。
どうしても出ない時に一時的(短期的)に使う薬です。
ですので下剤を常用、乱用すると新たな問題が起きます。
次は下剤を飲むことのデメリット、問題点、注意点をお話ししていきます。
下剤を使うデメリット&注意点
※どうしても出ない場合に医師に処方してもらった下剤を「一時的(短期的)に使う」ことは問題ありません。
下剤の使用で問題になるのは特に「大腸刺激性下剤の乱用」です。
具体的には、
・大黄(ダイオウ)、センナ(センノサイド)などの「アントラキノン系」
・ビサコジルなどの「ジフェニルメタン系」
の薬です。
病院でも処方されますし、メジャーな市販薬にも使われています。
「大腸刺激性下剤」の他には「緩下剤(塩類下剤)」というものがあります。
緩下剤の代表的なものに酸化マグネシウム(カマ)があります。
酸化マグネシウムは大腸での水分吸収を抑える作用があります。
水分吸収が抑えられれば、便に含まれる水分が多くなるので便が軟らかくなって排便されやすくなります。
「大腸刺激性下剤」は直接腸を刺激して収縮させるので即効性があります。
ですが、本来の便意、排便とは全く違うものです。
薬によって「しぶり腹」になっているだけです。
「大腸刺激性下剤」は無理やり腸を収縮させて便を排出させるので、まだ水分の多いドロ状の便が混じったりします。
また、腸の蠕動運動ではなく、痙攣のような「しぶり腹」になるので腹痛が伴います。
というわけで、「大腸刺激性下剤」を使うと自然な排便が行われません。
他にも恐ろしいデメリットや問題点が大まかに3つあります。
- 下剤が効かなくなり、どんどん下剤の量が増える
- 下剤を飲まないと排便できなくなる
- 大腸メラノーシス(大腸黒皮症)になる
では一つずつ説明していきます。
下剤が効かなくなる
「大腸刺激性下剤」は長期間使用を続けているうちに、腸がその刺激に慣れて通常の量では効かなくなってしまいます。
効かないから下剤の量がどんどん増えていきます。
どんどん増えて、なんと
「100錠飲んでも効かない」
「200錠でも効かなくなった」
という人もいます。
信じられますか?
ですが、これは事実です。
大事なことなでの繰り返し言いますが、「大腸刺激性下剤」はどうしても出ない時に、一時的、短期的に使う薬です。
常用したり乱用すると「100錠飲んでも効かない」という恐ろしい事態になります。
でも、もっと怖いのが次にお話する「便秘薬依存症」です
下剤を飲まないと出ない!「便秘薬依存症」
「刺激性下剤」を常用すると、腸が刺激になれて効果がなくなっていきます。
1錠が2錠、2錠が3錠、4錠、5錠・・・
そのうち100錠飲んでも効かない。
だからもっと強い薬を求めていきます。
そうしているうちに腸は自然な蠕動運動を行えなくなるのです。
蠕動運動が行えなくなれば、腸内に溜まったガスを自然に出す(おなら)ことも出来なくなります。
ガスが出ないとどうなりますか?
お腹がパンパンに膨らみます。
とても苦しいですよね?
下剤を飲まないとおならも出ない、排便もできない身体になってしまうのです。
とても苦しいので、さらに沢山の下剤を飲むようになります。
これが「便秘薬(下剤)依存症」です。
下剤で簡単にスッキリしたい!
という気持ちもよくわかります。
でも気軽に下剤を常用するのはリスクが高すぎです。
薬がないと排便できない身体になったら嫌ですもんね。
大腸メラノーシス(大腸黒皮症)になる
刺激性下剤を長く常用すると大腸メラノーシス(大腸黒皮症)を発症します。
大腸メラノーシスとは、
・大腸の表面が黒くなる
・腸が動かなくなる
・腸が伸び切ってしまう
という状態です。
怖いですよね…
慢性便秘で大腸ポリープや大腸癌のリスクも上がる??
便秘と大腸がんの関連は以前から注目されています。
たくさんの研究があり、「関係がない」という結果もあれば、「関係がある」という報告もあります。
つまり、まだハッキリわかっていないということです。
ただし、5日以上便秘があるような重症の場合には大腸がんのリスクが高くなるという研究結果もあります。
いずれにしても便が長い時間腸内に留まると大腸に負担がかかり、腸内環境が悪化してきます。
健康にも美容にも悪影響を及ぼす便秘はすぐに解消しなければなりません。
誰でもすぐにできる「便秘予防&解消法」
一般的な便秘の予防や解消法を実践するのはめちゃくちゃ大変ですよね?
例えば👇のようなものです。
・朝昼晩3食をしっかり食べる
・便意がなくても毎朝トイレに座る
・食物繊維や水分を十分にとる
・毎日運動をする
・おなかをマッサージ
・ストレスをためない
そうなんです。
よく言われている方法を実際に試しても、あまり効き目がないことが少なくありません。
「じゃあ、やっぱり下剤飲もうかな~」
となるのも無理はありません。
ですが気軽に下剤を飲み始めて、便秘薬依存症になるのも怖いですよね。
そこで今回は下剤を使わずに、誰でもすぐに出来る便秘予防&解消法を紹介します。
その方法とは次の2つです👇
- 塩をかえる
- 砂糖をかえる
- オリゴ糖を摂る
❸はなんとなくわかるけど、
❶❷は?何言ってるの?
と思ったかもしれません。
殆どのご家庭に「塩」と「砂糖」はありますよね。(一人暮らしだとないかもですが)
これを読んでいるあなたは毎日「塩」と「砂糖」を摂っていらっしゃるはずです。
実は、、、塩と砂糖は便秘を予防してくれる調味料なのです。
ですが、あなたが使っている「塩」と「砂糖」じゃダメなんです。
ミネラルが入った塩と砂糖にかえる
現在一般的に売られている安価な塩と砂糖は精製された商品です。
精製された塩と砂糖には「ミネラル」がありません。
「ミネラル」とは、カルシウム、マグネシウム、カリウムなどのことです。
そして、便秘の予防&解消にはマグネシウムがとても重要です。
マグネシウムには腸管内へ水分を移動させ、便を柔らかくしてくれる作用があるため排便が促されます。
刺激性ではない方の「緩下剤(塩類下剤)」の代表である酸化マグネシウム(カマ)と同じ働きです!
つまり、塩と砂糖には天然で安全な緩下剤が含まれているという訳です。
昔の塩にはミネラルが豊富に含まれていましたが、現在の精製塩は大切なミネラルが取り除かれています。
また、黒糖や甜菜糖にはミネラルが入っていますが、精製された上白糖・グラニュー糖にはミネラルがありません。
せっかく毎日「塩」と「砂糖」を摂っているのですから、ミネラル(マグネシウム)が入っているものにかえた方がいいですよね?
ご安心ください。
良質なミネラル(マグネシウム)を豊富に含んだ塩と砂糖はちゃんと売っています。
通販でも買えますし、一部のスーパーにも置いてあります。
絶対これじゃなきゃいけないという訳ではありませんが、
例えば「塩」ならこのようなものです👇
砂糖なら、ミネラルだけでなく『オリゴ糖』も含んでいる甜菜糖がおすすめです👇
ところでマグネシウムは「天然の精神安定剤」「抗ストレスミネラル」と呼ばれているのをご存じでしょうか?
マグネシウムは、人間のからだに必要とされる16種類の「必須ミネラル」のひとつです。
・体内で300種類以上の酵素の働きを助ける
・筋肉の収縮を促す
・神経の興奮を鎮め、体温や血圧の維持に役立つ
…etc、様々な役割を担う重要なミネラルです。
メンタルの安定、片頭痛の緩和などの効果もあるのですが、ストレスを受けると尿からどんどん排出されてしまいます。
うつ病などの精神疾患の人は不足している可能性が大きいので、積極的に取り入れてほしいミネラルなのです。
すでにマグネシウム不足の症状が出ている方はサプリで補ってください↓
バナナには豊富な食物繊維と同時に、マグネシウムも含まれています。
値段も安いですし、スーパーなどで手軽に買えるのが嬉しいですよね。
生のままだと胃腸に負担がかかることがあるので、少し温めてから潰して食べるのがおすすめです。
オリゴ糖で便秘対策
『オリゴ糖』を摂取すると、腸内のビフィズス菌のエサになり、善玉菌を増やす働きがあります。
実際に向精神薬を飲んでいる患者さんの便秘対策に「乳果オリゴ糖」を用いた研究でも改善が見られました。
ただし、
・即効性はなく、20日以上摂取する必要がある
という注意点があります。
もしオリゴ糖も試してみたいという方は「乳果オリゴ糖」を主成分とした商品を選んでください👇
まとめ:便秘対策は1日にして成らず
ではうつ病の便秘対策・解消法をまとめます。
- 向精神薬や抗パーキンソン病薬の副作用で便秘になりやすい
- 自律神経の乱れ、運動不足、食生活の偏りも原因
- 下剤は短期的ならいいが、常用や乱用をすると怖い副作用がある
- 下剤の常用で慢性便秘や便秘薬依存症になることもある
- 下剤を常用すると下剤が効かなくなったり、下剤なしでは排便できなくなることもある
- 大腸メラノーシスを引き起こすこともある
- マグネシウム、オリゴ糖が便秘対策に期待できる
便秘はとても苦しいものです。
すぐに楽になりたい一心で下剤を使うのも仕方ありません。
ですが下剤の常用はリスクが高すぎます。
あなたの大切な身体を自分で壊してはダメです。
今回紹介したミネラル(マグネシウム)が入った塩や甜菜糖、オリゴ糖には即効性はありません。
ですが、あなたの身体に優しい栄養です。
大切な身体に負担をかけず、ゆっくり穏やかに便秘を改善してくださいね。
~うつ病で苦しんでいる方はこちらをご覧ください~
→うつの正しい過ごし方「テレビを観てゴロゴロしてたら絶望的!治す為に必要なのはコレ」
→「抗うつ剤は副作用で太る」のは本当?太りやすい抗うつ剤の種類と対処法
→健康な人が抗うつ剤を飲んだらヤバい?「メリットなし。危険なだけ」