うつ病と言うと食欲が落ちて痩せてしまうようなイメージがあります。
しかし抗うつ剤を飲んでから急に太ってしまうという人は少なくありません。
と厳しい意見を言う人もいます。
ですが、本人がいくら気を付けていても太ってしまうこともあるんです。
確かに全く太らない人や逆に体重が減る人もいますので一概には言えませんが、基本的に抗うつ薬を飲むと体重が増えやすい状況になります。
そこでこのページでは、
「なぜ抗うつ薬で太るのか?」
「どんな薬が太りやすいのか?」
について説明し、
「抗うつ薬で太った時の対処法」についてご紹介します。
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Contents
なぜ抗うつ剤で太りやすくなるのか?

うつ病の治療に使われる抗うつ剤や非定型抗精神病薬の中には、体重を増加させるものがあります。
ではなぜ太りやすくなるのか?
ざっくり言うと、それらの薬には抗ヒスタミン作用があるからです。
抗ヒスタミン作用があると、食欲を抑える満腹中枢への刺激がなくなり食欲が増進してしまいます。
お腹がいっぱいになりにくいので食べすぎてしまう訳ですね。
ですのでこういったお薬の説明書には、副作用の項目を見ると”体重増加”と書いてあります。
でも他にも原因があります。
抗うつ剤を飲むと眠くなりませんか?
眠気も副作用の一つですが、眠くなることで身体を休める効果があります。
でも眠くなると活動量は少なくなってしまいますよね。
その分消費エネルギーが減りますので、当然太りやすくなります。
また、うつの症状が重い時には痩せてしまったのに、
抗うつ薬を飲むことで気分が安定し、食欲がアップして太る人もいます。
その他にも、薬の副作用の便秘で体重が増える場合もあります。
以上のことをまとめると、
・薬の抗ヒスタミン作用で満腹を感じにくくなって食べ過ぎてしまう
・薬によって活動量が落ち、消費エネルギーが減る
・薬で気分が安定したことで食欲が増す
・薬の副作用で便秘になりがちになる
という理由で太りやすくなるのです。
太りやすい抗うつ剤の種類は?

抗うつ剤の中で太りやすいのは以下のものですが、特にリフレックス、トリプタノールは体重増加への影響が強いです。
また、パキシルも太りやすい薬と言われています。
三環系抗うつ薬:トリプタノール
四環系抗うつ薬:ルジオミール
SSRI:パキシル
Nassa:リフレックス
うつ病には抗うつ剤の他に、非定型抗精神病薬が使われることもあります。
その中のジプレキサは体重増加への影響が大きく、糖尿病のリスクや脂質代謝異常のリスクも上がるので、持病がある方は注意が必要です。
抗うつ剤で太ってしまったらどうすればいいの?

まずは主治医に相談する
いくらうつ病の治療とは言え、体重や体型が気になる方は多いと思います。
薬が影響しているなら何とかしたいですよね。
そんな時はまず、
「食欲が出すぎて困っているんです」
と主治医に相談してみましょう。
リフレックスの場合は他に代用できるものがありませんが、その他の薬では別のものに変更してくれるかもしれません。
ただし!
中には、
と激怒する医者もいますので注意してください。
医者との関係が険悪にならないように、
「薬のせいで太ったんです」
と直接的に言わず、
「食欲を抑えきれなくて困っています、何とかならないでしょうか?」
とオブラートに包んだ感じで、相談したほうがいいと思います♪
しばらく様子をみる
精神薬による体重増加は一過性の場合があります。
ある程度の期間だけ体重が増えていき、それ以降は変わらないことが多いです。
もしも急激に太った訳でもなく、うつの病状が安定しているなら薬は変更しない方がいいです。
適度な運動と食生活の見直しをしながら様子をみてください。
それでも「ずっと体重が増え続けて困る」という場合は主治医に相談しましょう。
積極的に運動する
と拒否反応を示す人も多いかと思いますが、
やっぱり運動は大事です。
週に3回以上の有酸素運動をすると「うつ病を改善する効果がある」ことがわかっています。
さらに薬だけの治療よりも、運動をした方が再発を防げるというデータもあります。
有酸素運動はダイエット効果がありますので一石二鳥ですよね!
はじめからたくさん運動するのは無理だと思いますので、なるべく身体を動かす習慣をつけましょう。
カップラーメンや菓子パンは太る
うつ病になると食事を作るのが面倒になり、カップ麺や菓子パンで済ませる方が多いです。
こういう食事は血糖値が急激に変動するので余分な脂肪になりやすいです。
急に血糖値が上がると眠気に襲われて横になる
⇩
寝る
⇩
血糖値が急に下がる
⇩
すぐお腹がすく
⇩
また食べる
という繰り返しになり、どんどん太ります。
それにうつ病の改善には栄養がとても重要です。
カップ麺や菓子パンばかり食べている人はうつ病が治りにくいとも言われています。
かと言って、調子が悪い状態で自炊するのは難しいですよね💦
最近はヘルシーなお弁当も売っていますので、なるべく栄養バランスのよい物を選ぶようにしてください。
少し元気になってきたら自分で料理することをおすすめします。
最近の研究では脳を健康にする活動として「料理」が一番良いとされています。
色んな調味料の香りがいい刺激になり、食材をリズムよく切ることでセロトニンがたくさん出るからです。
また料理は次の工程を考えながら行う活動なので脳の活性化を促進します。
料理をすることで楽しい気分になった経験がある人もいるのではないでしょうか?
それに自分で作ると視覚的に満足するので、食べる前にお腹がいっぱいになることがありますね!
ちょっと気分がいい日だけでも自炊してみましょう。
まとめ:「抗うつ剤の副作用で太る」ことはあるが、それ以外の原因もある

副作用のせいで太りやすくなることがあるのは事実です。
とは言うものの、
食べ過ぎ、運動不足、太りやすいお菓子やカップ麺などが原因になっている場合も多いです。
医者に薬の調整を頼むのも一つの手段ではありますが、病状の改善が最優先ですし、自分が出来る努力は心がけたいものですね。
調子のよい日は外に出て身体を動かしましょう。
ハードな運動をする必要はありません。
はじめは自然の多い場所を少し歩くだけでもOKです。

うつ病の治療は、正しいことをコツコツ行っていれば必ず成果が出ます!
焦ることなく今できることを続けていきましょう。
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フリーランスカウンセラー:「K」
病院での臨床経験は約20年。
自身も重度のうつで3年間寝たきり生活を経験。
現在はフリーのカウンセラーとして活動中。
主にメンタル疾患、職場の悩みなどの相談を解決します。
幼い頃からずっと犬と暮らしている愛犬家です♪
ココロデザインカウンセリングルーム
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シリーズ~うつ病~👇
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PART3:うつの正しい過ごし方「テレビを観てゴロゴロしてたら絶望的!治す為に必要なのはコレ」
パキシルは太りやすいですか?
パキシルはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)に分類されます。
SSRIは抗うつ剤の中で特に太りやすいという訳ではないのですが、、、
なぜかパキシルを飲んでいらっしゃる方の中で「突発的に食欲が増進する」という人が多いです。
その結果太りやすくなる可能性は十分ありうると言えます。
実際に患者さんの中でパキシルを飲んでから体重が増えてしまうケースは少なくありませんよ。
太りやすさをSSRIが+とすると、パキシルは++ぐらいですね。